理由(ワケ)あって、お迎え!
ということでSIGMA fp Lを数日触っているので、どんな使用感か書いていこうと思います。
我が家でのこの機体のポジションは、気軽に持ち歩いて街中を撮る用って感じです。
合わせるレンズはSIGMA 24mm F3.5 | Cにしました。
ミニマルにまとまった本体。F値 が開放からズレてるのは内緒。
世界最小最軽量、しかも6100万画素という凝縮のロマンは、α7 IV(我が家メイン機)の"良い感じのサイズで良い感じ"にまとめましたという方向性とは大きく違いますね。
まずその小ささはカバンに入れるにはかなり良く、軍艦部がなくグリップも(標準では)ないため、引っかかりが少なくて助かります。
逆にかなり持ちにくく、ファインダーを覗くこともできないのですが、そのあたりはコンパクト機みたいなもんと思って使うことにしました。
さて数日使ってみてですが、全体の感想としては「不思議な撮影体験」という感じがします。
まず、触っていたくなってしまうクオリティがあります。Iシリーズのレンズも合わせて、撫で心地の良い黒い金属の塊です。
ボタン類も少なくまとまっていてゴテゴテしている感は薄いです。
撮影では、そのミニマムなボタン類を駆使して設定を調整することになります。
これが以外とイケる感じです。
ボタン類のカスタムはほとんどしていませんが、レンズのF値 リング・本体の前ダイヤル・後ダイヤルで露出の3点はカバーできると思います。
それ以外の設定はクイックメニュー経由になる、という感じですかね。
クイックメニューには、以下の8つを割り付けています。
ISO
測光パターン(ほぼ常時全面)
連写(常時シングル)
WB(常時オート)
フォーカスモード(常時AF-S)
クロップズーム(よく使う)
アス比(今のところ使ってない)
フィルライト(今のところ使ってない)
実際に撮影してみると、6100万画素センサの力か、ハマるとものすごい画が出てくるかも!?って感じです。
高画素から生まれる立体感があります。もちろんレンズの解像力が必要だとは思うのですが。
あとは撮影を楽しむ要素として、クロップズームとカラーモードは大変遊べるなあと思います。
24mmでは写りすぎるというときに1.5倍や2倍でクロップして画角を整理する便利さは、ちょっとした甘えなのかもしれませんがそれで楽しめるなら良いじゃない!って気分です。
カラーモードは専用のボタンがあるため、クロップズーム以上に使っています。
α7 IVではガラッと色が変わる感じのモードはないので、新鮮な気分です。富士フイルム 機が欲しくなっちゃうような……
(※以下、出てくる写真はRAWをLrCで横4096pxで出力したものです。あまり手は加えていませんが、ものによってはクロップ、基本補正を行っています。また、カラーモードはLrCのプロファイルから適用しました。)
24mm, F3.5, ISO100, SS1/250, ティー ルアンドオレンジ
24mm, F3.5, ISO 100, SS1/125, カラーモード指定無し(LrC標準)
合わせている24mm F3.5は少々暗く、周辺光量落ちがかなりある(これは個性!)レンズですが、とにかく寄れるレンズです。
本当に前玉ギリギリまで迫れるため、風景から街中を経てマクロまで余裕でカバーしてしまう、付けっぱなし上等だと思います。
キレもありますが、最短距離周辺ではポヤッポヤになる性格も面白いです。
ボケの評価は……なんとも。
36mm(クロップズームx1.53), F5.6, ISO100, SS1/320, パウダーブルー
さて微妙だなと思っている面ですが、第一にとにかく動作が緩慢というのがあります。
電源を入れて数秒待たされ、AFがノロ ーリと動くのを待たされ、なんか変なレイテンシがあるシャッターを待たされ、SDへの書き込みを待たされ……とにかく待っている気分です。
次に、高画素機のネイティブではあるのですが、フォーカスと手ぶれに非常に敏感というのがあります。
なのでフォーカスは頑張って追い込まないといけないのですが、ファインダーはないし、荒めのフォーカス点群では微妙に合わないしみたいなストレスがあります。
手ぶれ補正が無いのでSSを遅くしづらく(個人的には1/30あたりからムズい気がする)、そのせいで簡単にISOが上がるので絞り込むのもうーんという気分です。
フォーカスについてはハーフマクロの領域では祈るか、MFを挟むしかないなって思います。
24mm, F3.5, ISO100, SS1/1250, カラーモード指定無し(LrC標準)
そんなこんなで、ファーストインプレッションとしては、気軽に毎日でも持ち運べる大きさ軽さ・楽しいカラーモード・キレもポヤもある面白24mmというポジと、緩慢な動作からくるスローさ・フォーカスと手ぶれの緊張感みたいなネガが混ざり合って「不思議」という感じになります。
また使い込んで評価は変わると思いますが、気軽に持ち運びながらも1枚を得るのに集中力や緊張感を求められる体験というのは、とにかく枚数を量産できてしまうα7 IVとはまた別の体験だな、カメラ1台でこうも世界が違うんだなと感じられて大変面白いです。
(ここまで書いて、α7 IVにCOLOR-SKOPARをつけてMFをくりくりしているときのスロー感に近いかな、という気もしてきました。)
以下作例。
24mm, F3.5, ISO3200, SS1/40, ウォームゴールド
24mm, F3.5, ISO100, SS1/50, パウダーブルー
24mm, F3.5, ISO100, SS1/125, カラーモード指定無し(LrC標準)
24mm, F3.5, ISO1600, SS1/25, ビビッド