(追記: 2019.07.04 17:01 誤字の修正を行いました)
初めて劇場に二度足を運びました.
名探偵ピカチュウを観るときに,開演前のCMタイムにプロモーションビデオが流れてこれTRIGGERじゃんとなり,軽い気持ちで観ることにしました.たぶんそれ以前にも別の映画を見るときにティザーを見た気もしますが,そのときはなんとなく火の妖精と少年の冒険譚みたいな売り方だった気がします.
Twitterで堺雅人堺雅人言われてたのも見る気になった理由のひとつです.俳優が声当てるならひどいことにはならないなかなか面白いことになるんじゃないかなーと.
結局公開から1週間経った6月1日に観ました.ファーストデイだったので最初に行った映画館では満席で,別の映画館でなんとか席を取りました.今にして思えばあれはファーストデイだったから満席というわけではないと思う.
で,見たわけですがまずアバンタイトルの幾何学模様のアニメーションがまず綺麗だな~から始まって,しばらくオープニングクレジットを眺めていたわけです.BGMがなんか聞き覚えのあるストリングなんです.そうしたらなんと音楽: 澤野弘之の文字が.ここでもう+100点入りました.
ここから本編内容をなんとなく追いながらのまとまりのない文章(変にネタバレ回避を試みているのでよくわからない)
\トレースオブファイヤユーオールウェイズニュー/で始まる爽快な曲(曲名はInferno)に合わせて本編が幕を開けます.これがまたかっこいいんだな.サビに行くまでにだいたい作品のノリも掴めます.クソデカテロップ,派手派手2D特効,燃えて消すおバカ主人公ガロ.燃えるビルの屋上で出会ったのはマッドバーニッシュの3人.もともと背景類は主線を排して色のコントラストで魅せる感じでしたが,バーニッシュフレアの登場で画面にはそれまでと異なる派手な蛍光色のエフェクトが入りまくりです.かっこいいんだな~これが.(このあたりはロングPVでも見られますね)
以降,虐げられるバーニッシュ!高圧的なフリーズフォース!(治安維持部隊みたいなの)悩むガロ!GPz900R!一瞬いい感じになったかに見えたアイナちゃん!怒るリオ!みたいな展開です.このあたり割と絵面が静か. その後,ガロがクレイの所業を知ってからは話が大きな方向に動き,絵面もどんどん派手になります.声もどんどんノリノリに.本性を出し始めてからのクレイの声がほんっっっっとうにかっこいいんだな……豹変具合がね……
ただでさえ怒っていたリオがブッチギレてからはもう常時ノリノリで最後まで話が進みます.じゃんじゃん鳴っている覚醒(Superfly)がリオvsクレイ(フリーズフォース)の画面を盛り上げまくります.クレイの「来い,マッド・バーニッシュ!!!!」(ロングPVでも聞けるセリフ)ほんとすき.そしてなんやかんやあって巨大ロボ登場.タンデムで乗るんですが,どうにもやる気が出ないガロに,リオがマトイテッカーを模した外装をバーニッシュフレアで作ってくれます.やさしい.しかも冒頭と中盤でチョロっと出ただけのマトイテッカーの意匠を覚えているリオ……
さて最終盤,ノリノリ度が最高に上がった結果「滅殺開墾ビーム!!!!!」(cvノリノリの堺雅人)(巨大テロップが画面に居座り続ける)「瞬砕パイルドライバー!」(cvノリノリの堺雅人)「絶対零度宇宙熱死砲」(cvノリノリの堺雅人)などの必殺技が画面を支配してボルテージは最高潮に.そしてさらになんやかんやあって死にかけるリオ.最後はぜひ映画館で確認してほしいのですが,いままでCGIでかかっていたVFXがセルになって大興奮,冒頭爽やかに流れていたInfernoが勝利確定BGMとして帰ってきて大大興奮って状態で最後を迎えます……
ここまで本編内容をなんとなく追いながらのまとまりのない文章
見てからだいぶ時間が空いてしまった状態で書いているので元々まとまっていない文章が更にとっちらかっているのですが,箇条書きで書いていくと主に次のような点でドハマリしました.
- あえて仮置きのような蛍光色を全面に押し出す&ローポリ(感のある)モデルを使う絵作り
- 鳴ってない時間のほうが短い(と思われる)澤野BGM (もちろん「覚醒」も!)
- ノリノリ脚本
- ノリノリCV
- 一部の(モブ)キャラのあまりに切ないストーリー
- グレンラガンやキルラキルを見た人ならわかるファンサ
太字のところについてもう少し書くと……
あえて仮置きのような蛍光色を全面に押し出す絵作り: これはパンフレット(かウェブのインタビュー記事)でも言及があるのですが,セルでない3DCGのコンポジットがいかにもCGです!みたいな色・エフェクトをしてます.個人的にはこれがほんっっっっっっっっっっっっっっっっっっっとうに刺さりました.セルですよ~みたいな3DCGを使ってなじませようとするのではなく,輪郭用の線を廃してシンプルでコントラストのある色を使い,マットな質感と絵としての派手さをうまく取ってきたところが良いですね.画作りが背景は主線オフで,作画のキャラ陣もなるべく色のコントラストで表現するようになっているのも合わせて,画面の統一感という点では稀に見るレベルだと思います.バーニッシュフレアが画面に入るシーンではそれ以外の背景部分を暗めにして,フレアの色味が際立つようにしているなど細やかな魅せ方も好きです.
鳴ってない時間のほうが短い(と思われる)澤野BGM(もちろん「覚醒」も!): 本編開始前に入る舞台説明のアバンから「うわ~~~澤野~~~~」ってBGM具合です.本編ド初っ端から爽やかボーカルの\トレースオブファイヤユーオールウェイズニュー/なInfernoがバーニングレスキューの出動でかかっているかと思えばマッドバーニッシュの登場で覚醒(これはSuperfly)になって,マトイテッカーが出てくればNexus(澤野)になって~とほんとめまぐるしくBGMが変わります.ところでNexusバーニングレスキュー側戦闘用BGMのくせにあの曲調!?!?!?って感じなのでフルで聴いてみてください.というかサントラを買え.
- アーティスト:プロメア
- 発売日: 2019/05/24
- メディア: CD
そして切ないシーンのΛSHES (洞窟シーン……)などボーカル曲もさることながら,ボーカルなしのBGMも本当にかっこいいです.サントラを買え.WORLDBIGFLAMEUPとかBAR2NG4女14yoNとかかっこいいからサントラを買え.買ってください.
一部の(モブ)キャラのあまりに切ないストーリー: 比較的序盤にピザ屋のにーちゃんが出てきてフリーズフォースに捕まりますよね……うまいピザを焼きたかっただけのにーちゃんが……彼がプロメテックエンジンの実験で負った傷を考えると泣きそうです.マトイテッカーに負けて捕まったリオが収容所で出会う女の子もホント悲劇的です.シーマちゃんって言うんですよ彼女.来場者限定公開の前日譚ガロ編・リオ編を見たときはマジ泣きしました.本編だとまともに名前が出ないので是非覚えてください.シーマちゃんです.この記事を書いている時点でまだ公開中かわかりませんが前日譚視聴用の紙ペラをもらっていながら見ていない方は見てください.
逆にここはな~どうだろうな~と思ったところは
- 劇場フォーマットに収めるためにかなりのシーンが初期構想からカットされている
- 一瞬アイナちゃんをなびかせておきながらそれだけ(ラブコメ後日譚があったらきっとめっちゃおもろいんだろうなあ)
- クレイと博士の確執のあたりの超ショートハンド描写
- (これはツイッタで見て,あーそういう意見もあるわねと思ったのですが)多大な犠牲を払ってでも人類を生き延びさせようとコツコツ計画してきた男が考えなしのポッと出に否定されてそのままなぁなぁでいい感じに終わってしまう点(ツイットにもそう書かれていた(はず)ように,まさに音楽性の違いとしか言いようがない)
まとめ
プロメアを見てください.もう公開終了になりそうですが.(追記: 結局めーーーーーーーーーーーーーーーーーーっちゃロングラン上映してましたね!!!!!!!こう書いた自分が恥ずかしい……)
あともし,もしも関係者の方がここまで読むことがあったなら円盤のほうよろしくおねがいします.UHDBDがいいです.
追記: 円盤が出たので買ってください
- 発売日: 2020/02/05
- メディア: Blu-ray