追記: その後AKG K721PROとDenon AH-D5200が生えてきました.
買ってしまいましたゼンハイザー製プリン。自分の耳じゃ大して違いが分からないからヘッドホン、イヤホンは1万までしか出さないとおもっていたはずなのに。
買うまで(風が吹けば桶屋が儲かる的遷移)
- 手持ちのヘッドホンを研究室で使い始める
- 家で使う用ヘッドホンが欲しくなる
- 密閉型モニター系をいくつかピックアップする
この時点ではオーディオテクニカ・ATH-M40xが候補に入っていました。 - Amazonのほしいものリストにヤマハ・HPH-PRO300を入れる
「そういえばヤマハは民生用ヘッドホン作ってないの?」とか思って調べてたら出てきたレーシングブルー、R1好きなので即候補入り、ただしオンイヤー。 - 結局ソニー・MDR-10RCを買う
セール品で安かったんです。このときはオンイヤーとは知らなかった。 - オンイヤーの付け心地が納得いかない
- 開放型アラウンドイヤーを譲り受ける
オーディオテクニカ・ATH-AD500を知り合いの方から頂きました。ここで開放型の魅力を知る。ほしいものリストにHD558が入る(価格ベースで選定)。 - 10RCの代替を探しに試聴に行く
開放型を探しにいったのですが、たまたま置いてあったヤマハ・HPH-PRO500の試聴をしてしまったのが運の尽き、PRO500の音に取りつかれてほしいものリストにHPH-PRO500が入る(そして他のヘッドホンが消える)。密閉型でもこの音はアアア♡という感じの音でした。 - 一緒に試聴に来ていた知り合いがその場でPRO500を買う
中古で良い品が出ていたので。 - カブりは良くないので別のものを探す
もともとは開放型を探していたので開放型に的を絞って探す。 - 試聴(2回目)
ベイヤー・DT990PROとAKG・Q701とゼンハイザー・HD598が候補でした(開放型譲ってくれた人の助言でHD598以外のふたつが候補に)。 - HD598購入
色々理由があるので後述
選定基準とか
もう一度順を追うと、候補ヘッドホンの変遷はこんな感じです。後に行くほど値段が上がっていく。
- ATH-M40x(密閉型アラウンドイヤー)
- HPH-PRO300(密閉型オンイヤー)
- HD558(開放型アラウンドイヤー)(ここまでPRO500試聴前)
- HPH-PRO500(密閉型アラウンドイヤー)
- DT990PRO/Q701/HD598(いずれも開放型アラウンドイヤー)
結局HD598を買ったのですが、選定の基準はこんな感じでした。ただしPRO500で候補は全てリセットされたのでPRO500/DT990PRO/Q701/HD598にこれらの基準を照らすことになりました。
- 付け心地
長時間つけていても耳や頭が痛くならないもの。今までの手持ち(特にZX700)は側圧と薄いイヤパッドのおかげで長時間つけていられなかった。オンイヤーは10RCで懲りたのでアラウンドイヤー希望。 - 音の傾向
高音が割れてんのか?レベルではシャリつかないもの。下品な低音を出さないもの。ある程度の味付けはok、できれば解像度が高い方が嬉しいけど聴き疲れはイヤ。求む万能選手。 - 価格
安い方が嬉しいけど、今までからのステップアップを考えて2万+α円程度のもの。 - インピーダンス
現在の環境的に低い方が嬉しい。優先度低。
ここで4機種を表にしてみましょう。
機種 | 付け心地 | 音の傾向 | 価格 | インピーダンス | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
PRO500 | ○ 少し重い | 濃厚 | 22000円* | ◎ 22Ω | 知人が買ったため対象外に |
DT990PRO | ○ 側圧強い | ドンシャリ元気 | 20000円 | × 250Ω | ポータブルじゃ鳴らせない? |
Q701 | △ 例のコブ | クールで忠実 | 28000円 | ○ 62Ω | Kシリーズもある |
HD598 | ◎ つけてる気がしない | ウォームでとろける | 25000円 | ○ 50Ω | 独特の色 |
*店頭とAmazonで価格に大きな開きがある(店頭だと40000円弱の値付け)
ということで付け心地はHD598に軍配。まあDT990PROでもQ701でも可という感じ。
音の傾向は三者三様で、どれにも良いところが迷いました。せめて同じグレード同じ傾向のヘッドホンで迷え。以下全てクソ耳持ちが店頭でポータブルプレイヤーを使っての試聴なのであまり参考になりません。ついでにいえば試聴から数日経って記事書いてる。
DT990PROはノリのいいロックやアニソンでドハマリしそうな元気の良い音でした。ギターの音が瑞々しくて、ドラムも間近とでも言えば良いのでしょうか。一方で若干万能選手から外れるかなと感じました。バラードが元気になる。いわゆるドンシャリと呼ばれる音ですかね、ソニーのドンシャリとは違って、濃い音だと思いました。低音が上手く締まっていて、ボワつく感じが薄かったような。ソニーは軽くシャカシャカしてるイメージです。低音もボッと鳴らすイメージ。
Q701は広い音場を持っていて、クールでソースに忠実な音を出す印象でした。解像度も高い。ソースによってはその音場とクールさが悪く(=まとまりがなくてスカスカに)響きそうな気もしました。良い音を本気で聞き込むぞというときには間違いなく答えてくれるでしょう。ちゃんとアンプ通せばまた変わるかもしれないのでヘッドホン沼にハマったら真っ先に買うと思います。音には関係ないですがやはりコブで頭痛くなりそう。
HD598は解像感を少し犠牲にした代わりにあたたかでとろけるような味付けをして出している感じでした。Q701と対極と言ってもいいかもしれませんね。音場もそう広くなくて、ある程度の空間表現で済ませる代わりに負担をかけさせない感じ。他の方のレビューでよく見る「まったり」という言い方がよく似合います。やはり音には関係ないですが、付け心地でもQ701と対極でつけてる感覚がないという表現が適切なくらい圧迫感がないです。
結局、万能選手ではないかなあと思ってしまったDT990PROが最初に候補から落ちてしまいました。インピーダンスに尻込みしたのも理由のひとつ。価格は他ふたつより安くて良かったんですけどね。Q701とHD598はかなり迷いました。色々な意味で対極。結局「味付け」の心地よさ、付け心地でHD598を選びました。
音
エージングなしの状態だとまだ少し硬い音ですかね。これから使い込めば優しい柔らかさが出てくるでしょう。現状の音で今までのヘッドホンとの比較をしてお話しすると、ZX700(モニター系、購入時1万円ほど)に比べて空間表現の豊かさ、心地良く聞かせるための味付けで違いがあります。解像感の差はこんだけ値段差あれば当然だろ!という差。一方で低音のスピードではHD598が少し遅れる気がします。
10RCと比べると、音の鳴っている位置が一気に近くなり(これは好みもありそう)、やはり空間表現が違います。10RCで親の仇のように鳴っていた質より量な感じの低音ではなく、それなりの量は出すけど節度はあるよ!という低音も高評価です。
果たして自分の耳に見合った買い物かという疑問はなきにしもあらずですが、まあ楽しませてもらいましょう。